概要
血圧とは血液が動脈を通るときに動脈の壁にかかる圧力のことで、高血圧とは文字通り血圧が高いため動脈の壁に常に強い負荷がかかっている状態です。
心臓はポンプのように収縮と拡張を繰り返して全身に血液を送っており、収縮した際の高い方の血圧である「収縮期血圧」、拡張した際の低い方の血圧である「拡張期血圧」の2つがあります。収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合を「高血圧」と言います。
症状と合併症
軽い高血圧であれば通常症状はありませんが、さらに血圧が高くなってくると頭痛などの症状が出る場合があります。高血圧を放置しておくと心血管病(胸痛)、脳卒中(麻痺や言語障害)、腎臓病(倦怠感)などの重大な合併症が起こるリスクが高まります。
原因
高血圧の原因として以下のようなものが考えられます。
・塩分の摂りすぎ
・肥満
・加齢および動脈硬化(血管が硬くなる)
・自律神経(特に交感神経)の緊張
・ホルモンの異常
また血圧の変動には季節的な要素があり、気温が低く血管が縮みやすい冬季は夏季よりも血圧が高くなりやすい傾向があります。
治療
まず生活上の注意点として、以下のようなことが挙げられます。
・1日6g未満を目標、減塩を行う。
・1日30分程度の有酸素運動を行う。
・肥満がある場合、減量を行い内臓脂肪を減らす。
・飲酒している場合、アルコール摂取量や頻度を控える。
・喫煙している場合、禁煙する。
医療機関で測定する際に血圧が高くなってしまう場合もあるため普段の血圧も自宅で測定することが望ましく、上記のような生活習慣の改善を実施しても血圧が十分に下がらない場合、降圧薬の内服が考慮されます。ご希望の方には初診時に記録用として血圧手帳をお渡しさせていただいております。
飲み薬のカテゴリーとしては「カルシウム拮抗薬」、「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)」,「アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬」、「利尿薬」、「β遮断薬」などがあり、病態や血圧コントロールの状況に応じて薬を選択します。目標の血圧を達成するためには2~3剤の併用が必要となる場合が多く、最近では2種類以上の成分が1錠になった合剤もあります。
飲み薬を複数使用しても血圧のコントロールが難しい場合、ホルモンの異常などが原因となっている場合もあるため、血液検査で原因を調べる必要があります。
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さわやか内科クリニック
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